リチウム 水 反応

さらに、リチウムは水に含まれる酸素と反応して燃えるため、電解質に水が使えず、可燃性の有機溶媒を使う必要がありました。少しおかしな話に聞こえるかも知れませんが、言ってみればマッチとガソリンを同じ所に入れているようなものなのです。 カリウム(k)は1族のアルカリ金属。常温で水と激しく反応して赤紫色の炎をあげる。リチウムやナトリウムよりも反応性が高く、石油中に保存する。ナトリウムについで地球の地殻中に存在する。 ch 3 oh + lih ch 3 oli + h 2 o. 水とでさえ爆発的に反応する非常に危険な元素 です。 仮にナトリウム分子そのものを水で濡らせば激しく炎をあげるため、 リチウム、ナトリウム、カリウムの保存は石油の中にするなどの反応を抑える処置 … 水酸化リチウムは炭酸リチウムと水酸化カルシウムとの反応によって生成します。 水酸化リチウムの特徴として、二酸化炭素をよく吸着するため、二酸化炭素吸着剤として利用されることがあります。 水酸化リチウムのプロパティ. li(リチウム) 2li + 2h 2 o → 2lioh + h 2. na(ナトリウム) 2na + 2h 2 o → 2naoh + h 2. k(カリウム) 2k + 2h 2 o → 2koh + h 2. 反応混合物を約3時間加熱還流し、室温に冷却後、水(8.0 mL),15%NaOH水溶液(8.0 mL)、水(25.6 mL)を順次加えてクエンチした。 混合物を30分間激しく撹拌後、固体を濾別してTHFですすぎ、濃縮、目的物 … Ref. 水と反応し水素を発生する。室温で表面が酸化され,特に湿った空気中では激しく酸化される。 200℃に加熱すると強い白色の炎をあげて燃える。適当な条件下に直接反応して水素化物,窒化物,硫化物をつくる。炎色反応は深紅色。 リチウム$\mrm{Li}$,ナトリウム$\mrm{Na}$,カリウム$\mrm{K}$は,同じように水$\ce{H2O}$と反応するものの,その反応熱に違いがあります. 最も反応熱が大きいのはカリウム$\mrm{K}$,続いてナトリウム$\mrm{Na}$,もっとも穏やかなのがリチウム$\mrm{Li}$です. 水酸化リチウムは共役エステルの加水分解でよく利用されています。室温で進行することも多いですが、還流する必要がある場合もあります。 反応例3 高立体障害のエステル tBuOK 有機金属試薬の大まかな反応性は炭素-金属結合の分極度合いで決まり、炭素-リチウム結合は最も大きな分極(イオン結合性)を示す。このため有機リチウム化合物は、有機金属試薬の中では最も強力な性質を示し、Grignard試薬、有機亜鉛試薬などよりも反応性が高い。空気・水には不安定であり、反応時には激しく発熱する。このため、不活性ガス雰囲気下・脱水溶媒・低温条件で反応を行う必要がある。金属交換用試薬、求核剤もしくは強塩基として用いることが一般的。 水との反応もイオン化傾向により反応性が変わります。 イオン化傾向の大きい金属ほど 反応性は高く なります。 イオン化列を見ながら確認して下さい。 リチウム(\(\mathrm {Li}\))~ナトリウム(\(\mathrm {Na}\)) リチウム(鋰、新ラテン語: lithium 、英: lithium [ˈlɪθiəm])は、原子番号3の元素である。元素記号はLi。原子量は6.941。アルカリ金属元素のひとつ。 水酸化リチウムは、lioh式の化合物です(embl-ebi、2008)。水酸化リチウムは塩基性無機化合物です。それはその強い塩基性のために反応を促進するために有機合成において大部分使用される。 リチウム金属はアルカリ金属であり、水と激しく反応し水素の発生と発熱を起こします。 少量の水では上記の反応による発熱の影響が大きくなりますが、多量の水をかけると水による冷却効果の方が高いため、発熱を抑えられます。 危険有害反応可能性: 強酸化剤、酸他多くの化合物(炭化水素、ハロゲン、ハロン、コンクリート、砂、石綿)と激しく反応する。 水と激しく反応し、引火性の高い水素ガスや腐食性ヒュームの水酸化リチウムを生成する。 避けるべき条件: 水、熱、粉じん化 pwr(加圧水型原子炉)やphwr(加圧重水炉:candu)では、核反応制御に用いるホウ酸への添加剤であるリチウム6の核反応由来が多く、とくにcandu(カナダ、重水、ウランの略)では、重水中の重水素の中性子捕獲でトリチウムが生成されます。このためphwr(candu)ではbwr(沸騰水型原子炉)に比し … Bailey, K.L. 水素化リチウムと水が反応すると,水酸化リチウムと水素が生成します。 水 との反応. 反応1の終了後,そのまま水硫化リチウムを含む反応 液をアルゴンガス気流下で加熱し,脱硫化水素反応を行 う(反応2)。 水酸化リチウムと硫化水素の反応式 反応1 lioh +h2s lihs +h2o (1) 反応… さらに、リチウムは水に含まれる酸素と反応して燃えるため、電解質に水が使えず、可燃性の有機溶媒を使う必要がありました。少しおかしな話に聞こえるかも知れませんが、言ってみればマッチとガソリンを同じ所に入れているようなものなのです。 リチウム(Li)は原子番号3、2周期1族に属するアルカリ金属の元素。炎色反応は赤。常温でやわらかい固体で、融点と沸点が低く、電池などの工業製品に使われる。リチウムは水と反応するが、ナトリウムなどと比べて激しくない。 Chem. 水酸化リチウム(すいさんかリチウム、lithium hydroxide)は化学式が LiOH と表されるリチウムの水酸化物である。無水物は吸湿性の白色固体である。水に可溶性で、水溶液は強アルカリ性を示し腐食性を持つ。エタノールにわずかに溶ける。水和物及び無水物の形で市販されている。, 純粋な酸化リチウム Li2O を水と反応させると得られる。工業的には炭酸リチウムを水酸化カルシウムと反応させて合成する。, この反応は非常に激しく発熱的であり、ナトリウムなどよりは穏やかであるが空気中で反応させると発生する水素 (H2) が明るい炎をあげて燃焼する。このため、リチウム電池は水と接触させてはならないとされる。, 固体はリチウムイオン及び水酸化物イオンよりなるイオン結晶であり、強塩基であるが他のアルカリ金属の水酸化物より溶解度が低く潮解性ではなく、塩基強度は低い。, 水溶液より析出する固相は一水和物であり、一水和物の溶解熱もやや発熱的である。一水和物は加熱及び、真空中で五酸化二リンの作用により脱水し無水物となる。, また、他のアルカリ金属水酸化物より熱的に不安定で、強熱により水を失い酸化物となる。, 固体及び水溶液は二酸化炭素を吸収しやすく、比較的濃厚な水溶液に二酸化炭素を通じた場合は炭酸リチウムが沈殿する。, 蓄電池の電解質、写真の現像液、重合反応の触媒として利用される。また、セラミックスの原料、ステアリン酸リチウムなど他のリチウム化合物の合成にも用いられる。ステアリン酸リチウムは耐水性に優れ、高温・低温下でも劣化しない潤滑用グリースとして使われる。, さらに、二酸化炭素の吸収剤としてガスや空気の精製に用いられる。1グラムの無水水酸化リチウムは450ミリリットルの二酸化炭素を吸着することができる。宇宙船や潜水艦、及びリブリーザー(循環式呼吸装置)では呼気に含まれる二酸化炭素を水酸化リチウムと反応させ、炭酸リチウムとすることによって除去する(以下の反応による)。アポロ13号の乗組員は、月着陸船に搭載されていた水酸化リチウムキャニスター (lithium hydroxide canister) を命綱とした。. 金属リチウムを空気中および酸素中で燃焼させると生成する。 他のアルカリ金属と異なり酸素との直接反応では過酸化リチウムLi 2 O 2 および超酸化リチウムLiO 2 は生成しない。 + 銀箔に包んだ無水水酸化リチウムをニッケルボート中で減圧下675℃に加熱分解すると得られる 。 Weinstein, M. R. and Goldfield, M. D.: Cardiovascular malformations with Lithium use during pregnancy, Am. その後、水を加えることで酸素原子に結合していた金属原子はなくなり、ヒドロキシ基(-oh)が生成されます。 グリニャール反応など、有機金属化合物の詳細な反応機構は解明されていません。ただ一般的には、このように反応機構が説明されています。 適当な条件下に直接反応して水素化物,窒化物, 硫化物 をつくる。 炎色反応 は深 紅色 。 原子炉 の制御棒, 触媒 , 合金 ,還元剤などとして広く利用されているほか,電極にリチウムを使用した リチウム電池 は寿命が長く小型ですぐれている。 リチウム(鋰、新ラテン語: lithium[1]、英: lithium [ˈlɪθiəm])は、原子番号3の元素である。元素記号はLi。原子量は6.941。アルカリ金属元素のひとつ。, 発見者の所属研究室の主催者、イェンス・ベルセリウスが名付けた。λιθoς(lithos)は、ギリシャ語で「石」を意味する。これは、リチウムが鉱石から発見されたことにちなむ[2][3][4]。, 白銀色の軟らかい元素であり、すべての金属元素の中でもっとも軽く、比熱容量は全固体元素中でもっとも高い。, リチウムの化学的性質は、ほかのアルカリ金属元素よりもむしろアルカリ土類金属元素に類似している。酸化還元電位は全元素中でもっとも低い。リチウムには2つの安定同位体および8つの放射性同位体があり、天然に存在するリチウムは安定同位体である6Liおよび7Liからなっている。これらのリチウムの安定同位体は、中性子の衝突などによる核分裂反応を起こしやすいため恒星中で消費されやすく、原子番号の近いほかの元素と比較して存在量は著しく小さい。, 常温常圧では銀白色の柔らかい金属で、ナトリウムより硬い。常温で安定な結晶構造は体心立方格子(BCC)。融点は180℃、沸点は1,330℃(沸点は異なる実験値あり)であり、その融点および沸点はアルカリ金属元素の中でもっとも高い[5]。また0.534という比重は全金属元素の中でもっとも軽く、水より軽い3つの金属元素のうちの1つ(残りの2つはナトリウムとカリウム)でもある[2]。また、3,582J/(kg・K)という比熱容量は全固体元素中最大である[6]。その比熱容量の高さから、リチウムは伝熱用途において冷却材としてしばしば利用される[7]。, リチウムの熱膨張率はアルミニウムの2倍、鉄のほぼ4倍である[8]。常圧、400μK以下の条件で超伝導となり[9]、20GPaという高圧条件下においては9K以上というより高い温度で超伝導となる[10]。, 炎色反応においてリチウムおよびその化合物は深紅色の炎色を呈する。おもな輝線は波長670.8nmの赤色のスペクトル線であり、ほかに610.4nm(橙色)、460.3nm(青色)などにスペクトル線が見られる[11]。, リチウムは70K以下の温度で、ナトリウムと同じようにマルテンサイト変態を起こす。4.2Kで菱面体晶を取り、より高い温度で面心立方晶となり、それから体心立方晶となる。液体ヘリウムを用いて4Kまで冷却すると菱面体晶がもっとも支配的となる[12]。高圧条件下においては、複数の同素体の形を取ることが報告されている[13]。また、80ギガパスカル(約80万気圧)程度の高圧下で金属から半導体に相転移する[14]。, 同じアルカリ金属のナトリウム、カリウムと比べて反応性は劣り、イオン半径が小さいため電荷/半径比がアルカリ金属としては高く、化合物の化学的性質は、アルカリ土類金属、特にマグネシウムと類似する[15](ただし、マグネシウムはアルカリ土類金属ではない)。乾いた空気中ではほとんど変化しないが、水分があると常温でも窒素と反応し窒化リチウム(Li3N)を生ずる。また、熱すると燃焼して酸化リチウム(Li2O)になる。このため、金属リチウムはアルゴン雰囲気下で取り扱う必要がある。ただし燃焼により酸化物を生成する挙動はほかのアルカリ金属が空気中で燃焼した場合、過酸化物や超酸化物を生成するのとは対照的である[15]。, イオン化傾向が大きく、酸化還元電位は全元素中でももっと低い-3.045Vであるが、水との反応性はアルカリ金属中ではもっとも穏かである。それでも多量のリチウムと水が反応すると発火する。, リチウムは腐食性を有しており、高濃度のリチウム化合物に曝露されると肺水腫が引き起こされることがある。また、妊娠中の女性がリチウムを摂取することでエブスタイン奇形(英語版)の発生リスクが増加するといわれる。リチウムは覚醒剤を合成するためのバーチ還元における還元剤として利用されるため、一部の地域ではリチウム電池の販売が規制の対象となっている。また、リチウム電池は短絡によって急速に放電して過熱することで爆発が起こる危険性がある。, リチウムは腐食性を有しており、身体へのあらゆる接触を避けることが求められる[16]。水と激しく反応するために、リチウムは禁水性の物質とされている。よって、安全のためにナフサのような非反応性の化合物中に保管される[17]。粉末状のリチウム、もしくは多くの場合塩基性であるリチウム化合物を吸入すると鼻や喉が刺激され、一方でより高濃度のリチウム(化合物)に曝されると肺水腫を引き起こすことがある[16]。, 妊娠第1三半期の間にリチウムを摂取した女性の産む子どもにおいて、エブスタイン奇形が発生するリスクが増加するという忠告があった[18][19]が、催奇形性を否定する調査結果もある[20]。, 天然に存在するリチウムは6Liおよび7Liの2つの安定同位体からなっており、その天然存在比は7Liが92.5パーセントと大半を占めている[2][21][22]。この2つの天然同位体は両方とも、リチウムより軽い元素であるヘリウムおよび重い元素であるベリリウムと比較して核子に対する原子核結合エネルギー(英語版)が例外的に低く、これは安定な軽元素の中でもリチウムは例外的に核分裂反応を起こしやすいということを意味している。これら2つのリチウム天然同位体は、重水素およびヘリウム3以外のどんな安定核種よりも核子あたりの結合エネルギーが低い[23]。この結果として、リチウムは太陽系において原子番号32番までの元素のうち25番目の存在量であり、リチウムは原子量が非常に軽いにもかかわらず一般的な元素ではない[24]。, リチウムは8つの放射性同位体が明らかにされており、比較的半減期の長いものとして半減期838ミリ秒の8Liおよび半減期178ミリ秒の9Liがある。ほかのすべての放射性同位体は半減期8.6ミリ秒以下である。もっとも半減期の短いものは4Liであり、それは陽子放出によって崩壊し、その半減期は7.6×10-23秒である[25]。エキゾチック原子核である11Liは中性子ハローを示すことが知られている。3Liは、存在が確認されている中で、1H以外で唯一陽子のみで構成された原子核を持つ。, 7Liはビッグバン原子核合成において生成された原生核種(英語版)のひとつである。少量の6Liおよび7Liは恒星内元素合成において生産されるが、生産される速度と同程度の速さで燃焼(英語版)されると考えられている[26]。6Liおよび7Liはより重い元素が宇宙線による核破砕を受けることによっても少量が付加的に生成され、初期の太陽系での7Beおよび10Beの放射性崩壊によっても生成される[27]。また、7Liは炭素星においても生成される[28]。, リチウムの同位体は鉱物の形成や化学的沈殿、代謝、イオン交換などの多様な自然のプロセスによって分離される。リチウムイオンは粘土鉱物の八面体サイトにおいてマグネシウムや鉄の代替となり、そこでは6Liは7Liより優先して取り込まれるため、その結果、岩石の変質や超濾過の過程において軽い同位体が濃縮される。レーザー分離法(英語版)として知られる方法はリチウム同位体の分離に用いることができる[29]。, 1817年にヨアン・オーガスト・アルフェドソンがペタル石の分析によって発見した。アルフェドソンは金属リチウムの単離には成功せず、1821年にウィリアム・トマス・ブランドが電気分解によって初めて金属リチウムの単離に成功した。1923年、ドイツのメタルゲゼルシャフト社が溶融塩電解による金属リチウムの工業的生産法を発見し、その後の金属リチウム生産へとつながっていった。第二次世界大戦の戦中戦後には航空機用の耐熱グリースとしての小さな需要しかなかったが、冷戦下には水素爆弾製造のための需要が急激に増加した。その後、冷戦の終了により核兵器用のリチウムの需要が大幅に冷え込んだものの、2000年代までにはリチウムイオン二次電池用のリチウム需要が増加している。, 1800年、ブラジルの化学者ジョゼ・ボニファシオ・デ・アンドラーダ・エ・シルヴァによってスウェーデンのウート島(英語版)の鉱山からリチウムを含有した葉長石(LiAlSi4O10)が発見された[30][3][31]。葉長石の発見から17年後の1817年、当時イェンス・ベルセリウスの研究室で働いていたヨアン・オーガスト・アルフェドソンが葉長石の分析から新しい元素の存在を発見した[32][33][4]。この元素はナトリウムやカリウムに似た化合物を形成したが、ナトリウムやカリウムの炭酸塩および水酸化物が水に対する溶解度および塩基性の高い物質であることと対照的に、炭酸リチウムおよび水酸化リチウムの水に対する溶解度や塩基性は低かった[34]。, 後に、アルフェドソンはリシア輝石やリチア雲母にもリチウムが含まれていることを示した[3]。1818年、クリスティアン・グメリンはリチウム塩類が深紅色の炎色反応を示すことを初めて言及した[3]。アルフェドソンとグメリンはリチウム塩類から単体のリチウム金属を単離しようとしたが、成功しなかった[3][4][35]。1821年、ウィリアム・トマス・ブランドは、以前にハンフリー・デービーが同じアルカリ金属類のナトリウムおよびカリウムの単体金属を得るのに利用した電気分解によって、酸化リチウムよりリチウムの単体金属を得た[21][35][36][37]。ブランドはまた、塩化リチウムのようないくつかの純粋なリチウム塩類の分析から、リチア(酸化リチウム)がおよそ55パーセントの金属リチウムを含んでいると見積もり、リチウムの原子量をおよそ9.8g/molであると推定した(現在の値は6.94g/mol)[38]。1855年、ロベルト・ブンゼン、アウグストゥス・マーティセンによって塩化リチウムの電気分解から大量の金属リチウムが生成された[3]。1923年から始まった、ドイツの企業であるメタルゲゼルシャフト社による、塩化リチウムおよび塩化カリウムの混合液を電気分解させて金属リチウムを得る工業的生産法は、その後のリチウムの商業生産へとつながる発見となった[3][39]。, リチウムの生産とその用途は、歴史的にいくつかの急激な転換点を経験している。初期に見出されたリチウムの主要な用途は、第二次世界大戦およびその直後の期間における、航空機のエンジンやそれに類似した用途のための高温グリースであった。まだ小さな市場であったこの時期の需要の大部分は、アメリカ合衆国のいくつかの小規模な鉱工業によって支えられていた。, 1つ目の転換点となったのは、冷戦下において水素爆弾製造を目的としたリチウムの需要の劇的な増加である。リチウム6およびリチウム7に中性子を照射することでトリチウムの生産が行われ、このような単独でのトリチウム生産に役立つのみならず、重水素化リチウムの形で水素爆弾内の固体核融合燃料にも用いられた。1950年代後半から1980年代中期の期間、アメリカはリチウムの主要な生産者となった。最終的には、4万2,000トンの水酸化リチウムが備蓄されていた。備蓄されていたリチウム中のリチウム6は、その75パーセントが減損されていた[40]。, そのほかにもリチウムはガラスの融点を降下させるのに用いられ、また、ホール・エルー法における酸化アルミニウムの溶解性の改善のためにも用いられた[41][42]。1990年代半ばまでは、産業用途と核開発の2つの用途がリチウム市場を支配していた。, 2つ目の転換点となる冷戦の終了により、核兵器開発競争も下火になるとリチウムの需要は減少し、アメリカ合衆国エネルギー省が備蓄していたリチウムの一般市場への売却はリチウムの価格をさらに押し下げた[40]。1990年代半ばになるとこれを背景に、いくつかの会社において、地下や鉱山より採掘されたリチウム原料を用いるよりもより安価な塩水からのリチウムの抽出を始めた。これによって多くの鉱山は閉山するか、ペグマタイトなどほかの採算が取れる鉱石のみに絞っての採掘に移行した。たとえば、アメリカのノースカロライナ州、キングスマウンテン近郊の鉱山は、21世紀になる前に閉山した。, 2000年代になるとリチウムイオン電池が急速に普及し、2007年にはリチウムの主要な用途となる[43]などリチウムの需要が再び増大した。リチウム電池におけるリチウム需要の急増によって、企業はリチウム需要を満たすために塩水抽出によるリチウム生産能力の増強に努めている[44][45]。, リチウムは地球上に広く分布しているが、非常に高い反応性のために単体としては存在していない。地殻中で25番目に多く存在する元素であり、火成岩や塩湖かん水中に多く含まれる。リチウムの埋蔵量の多くはアンデス山脈沿いに偏在しており、最大の産出国はチリである。海水中にはおよそ2,300億トンのリチウムが含まれており、海水からリチウムを回収する技術の研究開発が進められている。世界のリチウム市場は少数の供給企業による寡占状態であるため、資源の偏在性と併せて需給ギャップが懸念されている。, リチウムはビッグバンによって合成された3つの元素のうちの1つであり、ビッグバン原子核合成において6Liおよび7Liの2つの安定同位体が合成された[46]。ビッグバン原子核合成によって生成する原子の量は光子とバリオンの存在比に依存しているためリチウムの存在量は理論的に予測することが可能であるはずだが、それによって求められたリチウムの理論量と実際の観測によるリチウムの存在量との間には矛盾が生じていた。しかしながら、2013年6月にAstronomy and Astrophysics(天文学および天体物理学)にて発表されたケンブリッジ大学のKarin Lindらのグループによる論文において、ハワイのW・M・ケック天文台にある世界最大級の望遠鏡「ケックI」を使い、洗練された理論モデルを用い強力なスーパーコンピューターでデータ解析を行うことで、リチウムの存在量がビッグバン原子核合成における理論量と矛盾しないことが示された[47]。, リチウムは水素、ヘリウムとともにビッグバンによって合成された初めの元素のひとつであるが、リチウムおよびベリリウムとホウ素はほかの近い原子番号の元素と比較してその存在量は著しく小さい。これは、リチウムが低温で核反応を起こすため消費されやすく、かつリチウムが生成されるような核反応が少ないことの結果である[48]。, リチウムは亜恒星天体である褐色矮星や、特定の特異な橙色の星において見られる。リチウムは温度が低く小さな褐色矮星に存在するが、より温度の高い赤色矮星では核反応によって消費されリチウムが存在しないため、太陽よりも小さなこれら2つを識別するためにリチウムの存在を確認する「リチウム・テスト」と呼ばれる方法が利用される[21][49]。ケンタウルス座X-4のような橙色の星からもまたリチウムが検出される。これらの星は中性子星やブラックホールのようなより大きな天体を周回しており、水素やヘリウムよりも重いリチウムが重力によって星の表面へと引かれるためリチウムが観測されると考えられる[21]。, リチウムは地球上に広く分布しているが、非常に高い反応性のために単体としては存在していない[2]。海水に含まれるリチウムの総量は非常に多く2,300億トンと推定されており、その濃度は0.14 - 0.24ppm、もしくはモル濃度で25μmol/L[50]と比較的安定した濃度で存在している[51][52]。熱水噴出孔ではより高濃度にリチウムが存在しており、その濃度は7ppmに達する[52]。, 地殻中のリチウム濃度は重量濃度でおよそ20 - 70ppmにわたると見積もられており[2]、地殻中で25番目に多く存在する元素である[53]。リチウムは火成岩を構成する非主要な元素であり、中でも花崗岩で最大の濃度となる。リチウム鉱物であるリシア輝石や葉長石を含有するペグマタイトもまた多くリチウムを含んでおり、リチウム源としてもっとも多く商業利用されている[54]。もうひとつの重要なリチウム鉱物にリチア雲母がある[55]。新しいリチウム源としてはヘクトライト粘土があり、アメリカのWestern Lithium Corporation社によって活発に資源開発されている[56]。リチウムは、水分蒸発量の多い乾燥した地域の塩湖などにおいて非常に長い時間をかけて濃縮され、鉱床を形成することも知られている[57]。そのような乾燥した塩湖には、全世界のリチウム埋蔵量(鉱石ベース)のおよそ半分におよぶ540万トンの埋蔵量を有していると推定されているボリビアのウユニ塩原[58][59]や、埋蔵量の27パーセント、およそ300万トンの埋蔵量を有するチリのアタカマ塩原[60][61]などが含まれる。, アメリカ地質調査所の2011年の推定によると、最大の可採埋蔵量[note 1]を有する国はチリの750万トンであり[62]、チリは生産量も1万2,600トンと世界最大である[63]。ほかの主要なリチウム産出国としては、オーストラリア、アルゼンチン、中国が含まれる[63][64]。ボリビアは世界最大のリチウム埋蔵量を占めるウユニ塩原を有しているが、技術的・政治的な問題によりリチウム生産の事業化には至っていない[58]。, 2010年6月、ニューヨーク・タイムズは、アメリカの地質学者がアフガニスタン西部の干上がった塩湖跡にリチウムを含む巨大な堆積物が存在していると考え、地質調査を行っていると報じた。アメリカ国防総省は、「彼らの初期の分析結果によれば、ガズニー州のある場所には現在知られている中で世界最大のリチウム埋蔵量を有するボリビアのそれと同程度に大きなリチウム鉱床が存在する可能性が示されている」と述べた[65]。これらの予想は、おもにソ連によって収集された1979年から1989年ごろの古いデータに基づいており、アメリカ地質調査所のAfghanistan Minerals Projectの長であるスティーブン・ペータースは、過去2年間にアフガニスタンで行ったアメリカ地質調査所の関与したどのような新しい鉱物の測量においても確認されておらず、「我々はいかなるリチウムの発見も承知していない」と述べた[66]。, リチウムは多数の植物、プランクトンおよび無脊椎生物において痕跡量存在しており、その濃度は69 - 5,760ppb(10億分の1)である。脊椎動物中のリチウム濃度は先述のものよりもわずかに低く、ほとんどすべての脊椎動物の体組織および体液中には21 - 763ppbのリチウムが含まれている[52]。水棲生物はリチウムを生物濃縮する[67]。これらの生物においてリチウムがどのような生物学的役割を有しているかは知られていないが[52]、哺乳類の栄養学的な研究によってリチウムの健康に対する重要性が示されており、必須微量元素として1mg/dayのRDA(1日に摂取すべき栄養量)が提言されている[68]。2011年に報告された日本における観察研究によると、飲料水中に含まれる天然由来のリチウムが人間の寿命を増やす可能性が示唆されている[69]。, リチウムの生産量は第二次世界大戦後に大きく増加した。リチウムはペグマタイトなどの火成岩中からほかの元素と分離され、もしくは鉱泉や塩水溜まり(塩湖かん水)、堆積塩などから抽出される。金属リチウムは55パーセントの塩化リチウムと45パーセントの塩化カリウムの混合物を450°Cで溶融塩として電解することによって生産される[70]。金属リチウムの価格は1998年時点で95USドル/kg(43USドル/ポンド)であった[71]。また、リチウムイオン電池の原料に使われる炭酸リチウムの価格は、車載用バッテリー用途の需要の高まりにより2015年以降高騰しており、2015年6月に7.7ドル/kgであった平均価格が、2016年6月には26.8ドル/kgにまで上昇している[72]。, アメリカ地質調査所の推定によるリチウムの可採埋蔵量は鉱石ベースで1,300万トンである[63]。それは南米のアンデス山脈沿いに多く見られ、リチウムの主要生産国としてチリやアルゼンチンが挙げられる。両国はリチウムを塩湖かん水から生産しており、アメリカでもネバダ州にあるシルバーピーク鉱山の塩湖かん水からリチウムを産出している[7]。世界の既知の埋蔵量のうち、半数近くをアンデス山脈の中央東部に位置するボリビアが占めているが、この資源の開発はあまり進展しておらず、2013年2月に日本とボリビアの共同でリチウムの抽出試験が開始されたばかりである[58]。, 一方で、リチウム鉱石からのリチウム生産はおもにオーストラリアやジンバブエなどで行われている[63]。オーストラリアではペグマタイトからタンタルを生成する際の副生物として回収されており[73]、世界2位の生産量を占めている[63]。鉱石としてのリチウム資源はアメリカが全埋蔵量の47パーセントを有しているが[74]、2010年の時点ではアメリカで稼働中のリチウム鉱山は塩湖かん水を利用するシルバーピーク鉱山のみであり、リチウム鉱石の採掘は行われていない[75]。, 潜在的なリチウムの資源回収源として地熱井戸が挙げられる。地熱井戸では高温の水のような地熱流体の移動を介して地表に熱エネルギーを伝達するが[76]、そのような地熱流体に含まれるリチウムを単純な濾過技術によって回収することが可能であり、これはすでに現場実証されている[77]。環境保護に関するコストは、おもに既存の地熱井戸操業に関するものであるため、相対的な環境面の影響は肯定的である[78]。, 世界金融危機後、産業界において炭酸リチウムの市場規模縮小が広がったため、世界最大手のソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)のようなリチウムの主要供給者は、リチウム資源開発者の新規参入を考慮し、さらに市場でのその立場を守るために設定価格を20パーセント低下させた[79]。2012年には、リチウム需要の増加にともない市場規模は拡大している。2012年のビジネスウィークの記事は、「億万長者であるフリオ・ポンセが支配する"SQM"、ヘンリー・クラビスのコールバーグ・クラビス・ロバーツ社に支援されたロックウッド、フィラデルフィアに拠点を置くFMC社」などの既存企業によるリチウム市場の寡占を概説した。リチウム電池の需要が年におよそ25パーセントずつ増加しており、全体のリチウム需要を4 - 5パーセントほど押し上げているため、世界的なリチウムの消費量は2012年の15万トンから2020年には30万トンにまで急増する可能性がある[80]。, ローレンス・バークレー国立研究所とカリフォルニア大学バークレー校による2011年の研究によると、現在推定されているリチウムの埋蔵量からは10億台オーダーもの40キロワット時のリチウムイオン二次電池を製造可能であると見積もられ、リチウム埋蔵量の問題は電気自動車向けの大規模なバッテリー製造の律速因子とはなりえないことが示された[81]。ミシガン大学およびフォード・モーター社が2011年に行ったもうひとつの研究によると、2100年までのリチウム需要を支えるのに十分なリチウム資源が存在することが示され、そこにはリチウムを広範囲に必要とするハイブリッド電気自動車やプラグインハイブリッドカー、バッテリー式電動輸送機器などの用途が含まれている。この研究では世界中のリチウム埋蔵量を3,900万トンと見積もり、90年間の全リチウム需要を経済成長に関するシナリオとリサイクル率に応じて1,200 - 2,000万トンと分析している[82]。しかしながら、単一産地で需要のほとんどを生産するという資源の偏在性および、先述の独占的な少数の供給企業による市場の寡占という問題があるため、商業的な需要ギャップが懸念されている[83][74]。2015年以降、テスラモーターズをはじめとした自動車メーカーによる電気自動車向けの需要が高まっており、車載用バッテリーに使われることも相まって、リチウムは「白い石油」とも呼ばれている[84]。使用済み製品からのリチウムのリサイクルについては、現状ではその技術がなく、経済性が見込まれないため進んでいない[85]。これは、原料の炭酸リチウムの生産はエネルギー集約的な産業ではないため製造コストが低く、費用のかかるリサイクル品では価格的に競争にならないという要因が大きい[72]。, 海水中には2,300億トンのリチウムが溶けており、事実上無限の埋蔵量を有する。海水中のリチウム濃度はほかの元素と比べて比較的高いため採算ラインのボーダー上にあり、効率的な回収方法が開発されれば経済的に実用可能になる可能性がある[86]。2004年には海水リチウムを抽出するためのパイロットプラントが日本の佐賀大学海洋エネルギーセンターで稼働を開始し[87]、150日間で192グラムの塩化リチウムが海水から回収された[88]。このプラントは火力発電所などが取水した海水を二次利用することを想定し、ポンプで汲み上げた海水から吸着剤を用いてリチウムを回収する方式が採用されている。これは、100万キロワット級の規模の発電所を想定した場合、1基あたり年間700トンの塩化リチウムを回収できる計算になるが、吸着剤由来のマンガンの溶出や、回収コストが従来法の20倍かかるなど、実用化にはまだ課題が残っている[88]。2014年には日本原子力研究開発機構が、濃淡電池の原理を利用し海水からのリチウムイオン抽出と発電を同時に行う技術を開発した[89][90]。, リチウムは陶器やガラスの添加剤、光学ガラス、電池(一次電池および二次電池)、耐熱グリースや連続鋳造のフラックスとして利用される。2011年時点で最大の用途は陶器やガラス用途であるが、二次電池用途での需要が将来的に増加していくものと予測されている。リチウムの同位体は水素爆弾や核融合炉などにおいて核融合燃料であるトリチウムを生成するために利用されている。, 2011年におけるリチウムの用途は陶器やガラスなどの窯業用途がもっとも多く、リチウムの全消費量の29パーセントを占めている。リチウムイオン二次電池などのバッテリー用途でのリチウムの消費量は全体の27パーセントであり、携帯用電子機器や自動車用バッテリーなどの需要拡大にともない、この用途での消費量は増加傾向にある。窯業、バッテリー用に続く用途として、自動車などに使われる耐熱・耐圧グリース用途、鋼を連続鋳造する際の融剤としての用途、空調用途、合成ゴムの重合触媒などの用途が挙げられる[91]。, リチウム鉱石はアルミナ、シリカとの化合物で、すりつぶして窯業材料に用いられる。塩湖かん水から分離された水酸化リチウムは電池に用いられる。, 火にかけても割れない土鍋の材料としてペタライト葉長石を40 - 50パーセント配合した低熱膨張性耐熱陶土を用いる。グラタン皿などの耐熱陶器にも応用されている。萬古焼で50年ほど前から大量生産され、ジンバブエ、ブラジル産のリチウム鉱石が使われている。, リチウムは窯業において、釉薬の融点を下げるための強力な媒熔剤として利用される[92]。釉薬の融点を下げる方法としては、水溶性のアルカリ性化合物をガラスと溶融させて不溶化したフリットと呼ばれる媒熔剤を用いる方法と、フリットを用いずに、もともと不溶性のアルカリ性化合物を用いる方法があるが、リチウムはおもに後者として用いられる[93]。リチウム源としてはおもに炭酸リチウムが用いられ[74]、焼成によって酸化リチウムもしくはケイ酸リチウムの形で釉層を形成する[92]。リチウムはほかのアルカリ金属、アルカリ土類金属元素と比較して熱膨張係数が小さいため、リチウムを釉薬に加えることで釉薬の貫入(ひび割れ)を少なくすることができる[94]。また、リチウムによって釉薬の流動性が高まるため、釉薬のむらを防ぎ全体的に均一な層を形成することができる[92]。, リチウムは耐熱ガラスや光学ガラスの配合剤としても利用される。リチウムアルミノケイ酸塩を熱処理によって結晶化ガラスとしたセラミックスは非常に熱膨張係数が低いため、急激な温度変化に強く耐熱食器に用いられ[95]、このような結晶化ガラスを利用したセラミックスはパイロセラムと呼ばれる[96]。また、リチウムはイオン半径が小さく電場強度が強いため、ガラス中で隣接する酸素イオンを大きく分極させて屈折率を上昇させることができ、この効果を利用して光学ガラスのひとつである屈折率分布型光学レンズに利用される[97]。フッ化リチウムは紫外から赤外までの広範囲の光を透過し、特に紫外域の透過性能が優れているため、光学窓材料などに利用される[98]。, リチウムは標準酸化還元電位が3.03Vともっとも低いため電池の負極材料として適しており[99]、金属リチウムを負極材料、正極材料としてフッ化黒鉛や二酸化マンガンなどを用いた一次電池がリチウム電池として実用化されている。リチウム電池はエネルギー密度が高いため小型化に向いており、また自己放電が少ないため電池寿命が長いといった特徴を有している。そのため、小型・軽量・長寿命といった機能が要求されるメモリバックアップなどの用途で利用されている[100]。これらの一次電池の多くは定まった用途にのみ用いられるものであるため、需要は一定であるが、エレクトロニクス機器や測定機器の電源などに用いられる塩化チオニルリチウム電池は需要が増加している[101][102]。, 二次電池用途でのリチウム需要は2004年から2008年の間で年間20パーセントを越える伸び率を示しており[74]、この用途におけるリチウムの需要は将来的にも増加し続けると予測されている[91]。リチウムイオン二次電池は正極材料としておもにコバルト酸リチウムが、負極材料としては炭素が用いられており、電解質の支持塩には六フッ化リン酸リチウムが使用されている[103]。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高い、動作電圧が3.7V[103]と高い、自然放電が少ない、メモリー効果がないといった有用な特徴を有しており[104]、携帯機器用の小型電池から車載用、産業用の大型電池まで幅広く使われている[103]。また、一価のリチウムイオンはグラファイトの層間に止まることができることが知られており、リチウムイオン二次電池はこのことを利用している。すなわち、アノードにグラファイトを用いて、リチウムイオンが止まることができるようにしている。, 6Liはトリチウムを製造するための原料や、核融合における中性子吸収材として用いられる。天然のリチウムはおよそ7.5%の6Liを含んでおり、核兵器で利用するため同位体分離(英語版)によって大量に生産されていた[105]。7Liも原子炉の冷却材として関心を集めている[106][107]。, 重水素化リチウムは初期の水素爆弾における最適な原子核融合燃料として利用された。水素爆弾が初めに実験された当時はその反応機構は完全には理解されていなかったが、6Liおよび7Liが中性子の衝突によってトリチウムを生成する反応がブラボー実験において核暴走を生み出した要因となった。トリチウムは比較的容易に重水素と核融合反応を起こし、その詳細は秘匿されたままであるが、6Liを用いた重水素化リチウムは最新の核兵器においてもいまだに核融合材料としての役割を果たしているようである[108]。, 7Liを高濃度に濃縮させたフッ化リチウムとフッ化ベリリウムを混合させたフリーベは溶融塩原子炉における溶融塩として用いられる。フッ化リチウムはリチウムの化合物の中でも安定であり、フリーベは低融点な塩である。加えて、7Liおよびベリリウム、フッ素は熱中性子捕獲断面積が十分に低いため、原子炉中の核分裂反応を阻害しない数少ない核種のひとつである[note 2][109], 重水素およびトリチウムを燃料とする磁場閉じ込め方式の核融合炉において、リチウムはトリチウムを生み出すのに用いられる。自然にトリチウムが発生することは非常に稀であるため、反応場であるプラズマをリチウムの入ったブランケットで覆い、プラズマでの重水素とトリチウムの反応から生じる中性子をリチウムと反応させて核分裂させることで、より多くのトリチウムを生成させる必要がある。, リチウムはまたアルファ粒子源としても利用される。7Liが加速陽子と衝突することで8Beとなり、8Beはすぐに核分裂して2つのアルファ粒子となる。この反応は1932年にジョン・コッククロフトおよびアーネスト・ウォルトンによって行われた初の完全な人工原子核反応であり、この業績は当時「splitting the atom」と呼ばれた[note 3][110][111]。, 医療用として炭酸リチウム(リチウム塩)が躁病および躁うつ病の躁状態の患者に処方される[112][113]。炭酸リチウムが躁病に効果があることは、1949年にオーストラリアのジョン・ケイドによって発見された[114]。炭酸リチウムの抗躁薬としての効果は、神経伝達物質の遊離やリン脂質の代謝を抑制する作用などが関係していると考えられているが、いまだ解明されていない[113]。炭酸リチウムの投与は治療上有効とされる血中濃度と中毒に陥る濃度との範囲が狭いため、定期的に血液検査を行い、適切な血中濃度に保たれているかを確認しなければならない[112][113]。また、利尿薬やACE阻害薬などとの併用によって腎臓でのリチウムの再吸収が促進され、中毒に陥りやすくなる[115]。副作用としてはリチウムの中毒症状のほか不整脈や多尿、甲状腺機能の低下などがあり[112]、腎不全や心不全の患者や妊婦には禁忌である[112]。特に妊娠初期の女性では、胎児に心血管系の奇形(エブスタイン奇形)が発生するリスクが増加する。炭酸リチウムの投与によって体重が増加することがあるが、その原因は明確でなく、炭酸リチウムの副作用である口の渇きに起因して高カロリーな飲料が菓子類とともに多量に摂取されがちになる影響も原因のひとつであると考えられている[114]。, 一般の消費者にとってもっとも容易に利用できるリチウム源はリチウム電池であり、いくつかの管轄区域においてリチウム電池の販売が制限されている。リチウムは、アルカリ金属を無水の液体アンモニアに溶解させた溶液を用いて還元反応を行うバーチ還元によって、プソイドエフェドリンおよびエフェドリンを覚醒剤のメタンフェタミンに還元させるために用いることができる[132][133]。, 大部分のリチウム電池は短絡によって非常に急速に放電して過熱し、それによって爆発の可能性につながることがあるため(熱暴走)、運送や積荷に関して、特に航空機のような特定の輸送機関を用いることが禁止されている場合がある。大部分の消費者向けのリチウム電池はこの種の事故を防ぐために、熱の過負荷から保護する回路が内蔵されているか、もしくは本質的に短絡時に流れる電流を制限するような設計がされている。自然発生的な熱暴走に至る内部短絡は、電池の製造欠陥もしくは損傷のために発現することが知られていた[134][135]。, 日本では消防法による危険物のうち、「別表第一の品名欄に掲げる物品で同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するもの」の中の「第3類 自然発火性物質及び禁水性物質」の「第1種 自然発火性物質及び禁水性物質」として金属リチウム(Li)が、また、「第2種 自然発火性物質及び禁水性物質」水酸化リチウム(LiH)として消防法での危険物に該当している。, リチウムはレアメタルと並んで産業に不可欠で、近年世界各国で二次電池としての需要が伸びていることにより、投資の対象になりつつあり、投機的な資金が流入することにより相場が高騰しつつある。過去には銀の木曜日によるシルバーショックやレアメタルの輸出規制により相場が高騰した事例があり、相場の暴騰が懸念される。, 人間によって誘導された核反応は1917年という早い時期に達成されていたが、これは自然に発生したアルファ粒子の衝突を利用したものであり完全な人工原子核反応ではなかった。. 炭酸リチウムあるいは水酸化リチウムと臭化水素酸を反応させると水溶液が得られる。 + + + 無色の塩化ナトリウム型構造のイオン結晶であり、格子定数はa = 5.490Å (549.0pm)である 。 エーテル中の方が反応が速いが、得られたアルキルリ チウムはエーテルと徐々に反応して分解するため、合成後すみやかに使用する必要があ る。一方、炭化水素中で調製したアルキルリチウムは、水や空気に触れさせなければ、 長期間安定に保存できる。 2 (1982). 学校の宿題で、「リチウムと水との反応を化学反応式で示せ」という問題がありました。私は、Li+2H 学校の宿題で、「リチウムと水との反応を化学反応式で示せ」という問題がありました。私は、Li+2H2O→2LiOH+H2だと思いました。これって正しいですか?(見難くてごめんなさい) … A review”, http://www.psychiatry.org.il/presentation_sender.asp?info_id=53760, 妊婦・授乳婦に対する向精神薬の使い方(教育講演,<特集>第42回日本女性心身医学会学術集会報告), File:Binding energy curve - common isotopes.svg, “Li and B isotopic variations in an Allende CAI: Evidence for the in situ decay of short-lived, https://web.archive.org/web/20100718065257/http://sims.ess.ucla.edu/PDF/Chaussidon_et_al_Geochim%20Cosmochim_2006a.pdf, https://web.archive.org/web/20110928023458/http://www.opticsjournal.com/tla.htm, https://web.archive.org/web/20101007084500/http://www.chemeddl.org/collections/ptl/ptl/chemists/bios/arfwedson.html, https://web.archive.org/web/20080605152857/http://genchem.chem.wisc.edu/lab/PTL/PTL/BIOS/arfwdson.htm, http://www.chemguide.co.uk/inorganic/group1/compounds.html, “The Quarterly journal of science and the arts”, https://web.archive.org/web/20081205043252/http://www.diracdelta.co.uk/science/source/t/i/timeline/source.html, http://minerals.usgs.gov/minerals/pubs/commodity/lithium/450494.pdf, http://minerals.usgs.gov/minerals/pubs/commodity/lithium/myb1-2007-lithi.pdf, http://books.google.com/?id=zNicdkuulE4C&pg=PA600&lpg=PAPA599, http://books.google.com/books?id=8erDL_DnsgAC&pg=PA339, International Team on Keck Observatory Strengthens Big Bang Theory, 10.1002/0471238961.1209200811011309.a01.pub2, LITHIUM, A STRATEGIC ELEMENT FOR ENERGY IN THE WORLD MARKET, http://www.forbes.com/forbes/2008/1124/034.html, “U.S. 負極に炭素質材料,正 極に含リチウム遷移金属酸化物 を用い,充 放電の過程でリチウムイオン(Li+)が 両極 の間を往復する反応様式をとる電池(図1)を 総称して 「リチウムイオン(二 次)電 池」という。黒鉛を負極 に,―:LiMO2型 酸化物(M=Co,Ni)を 正極に用いる電 Takahiro Matsuoka & Katsuya Shimizu, "Direct observation of a pressure-induced metal-to-semiconductor transition in lithium". アルカリ金属と水の反応. 水素化アルミニウムリチウム(LiAlH 4 )は反応性が高く、ほとんどのカルボニル化合物を還元します。また反応性の高さから、水と触れると発火します。一方の水素化ホウ素ナトリウム(NaBH 4 )では、緩和な条件で合成反応を進めることができます。 水反応引火性化学品; 区分1 - Substances and mixtures which in contact with water emit flammable gases category 1; 水反応引火性化学品; 区分2 - Substances and mixtures which in contact with water emit flammable gases category 2 水とでさえ爆発的に反応する非常に危険な元素 です。 仮にナトリウム分子そのものを水で濡らせば激しく炎をあげるため、 リチウム、ナトリウム、カリウムの保存は石油の中にするなどの反応を抑える処置 … カリウム(k)は1族のアルカリ金属。常温で水と激しく反応して赤紫色の炎をあげる。リチウムやナトリウムよりも反応性が高く、石油中に保存する。ナトリウムについで地球の地殻中に存在する。 J. Psychiatry, 132, 529-531 (1975). and Harben, P.W., "Lithium Availability Wall Map". 水素化アルミニウムリチウム(LiAlH 4 )は反応性が高く、ほとんどのカルボニル化合物を還元します。また反応性の高さから、水と触れると発火します。一方の水素化ホウ素ナトリウム(NaBH 4 )では、緩和な条件で合成反応を進めることができます。 61 (3) Fig. 性質 [編集]. 消火は水でいいの? よく消火といえば、水をかけることを真っ先に思いつきがち。 しかし、リチウムイオン電池に使われているリチウムは、水と接触すれば 発火 するため厳禁です。. 水酸化リチウムを出発原料として溶融インターカレーショ ... 式加熱法(水熱反応法)および,乾式加熱法がある(Fig. Evans, V.B. 炭酸リチウム あるいは 水酸化リチウム と 臭化水素酸 を反応させると水溶液が得られる。 無色の 塩化ナトリウム型構造 の イオン結晶 であり、 格子定数 はa = 5.490 Å (549.0 pm)である 。 2 Preparation of lithium ion-memorized adsorbent using dry thermal and wet thermal methods. Rays or Particles? Wagman, W.H.

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